夢のいたずら

若い頃に描いた夢が、このブログに連れてきてくれました。人生まだまだこれからです。詩とエッセイを中心に書いています。

2024年1月のブログ記事

  • 一勝と一敗と

    劉邦は項羽との戦いで たったの一勝しかしてない。 だけどこのたったの一勝が 彼を皇帝へと導いた。 勝ち続ける人生は、確かに 気持ちいいものかもしれない。 とはいえ負け続けの人生だって 決して悪いものではない。 夢さえ捨てなければ いつかは劉邦の道を 歩めるのかもしれないのだから。 項羽は劉邦との戦... 続きをみる

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  • コカコーラの思い出

     小学校に通っていた頃は、買い食いを禁止されていたので、学校帰りに文房具以外の物を買うという行為はあまりやった憶えがない。先生に告げ口をする奴がいたので、控えていたのだ。  中学校はそういう細かいことを言わなかった。そこでぼくは毎日のように買い食いをやっていた。  その中でも一番思い出深いのがコカ... 続きをみる

  • 転校

    昭和44年1月のある日、 5時間目の体育の時間に 彼女は一人で泣いていた。 走りながら泣いていた。 その涙が何を意味しているのか その日のぼくにはわからなかった。 その日のぼくにはわからなかったが なぜか無性に悲しくなった。 なぜか無性に泣きたくなった。 きっと彼女の悲しさが素直に ぼくに伝わった... 続きをみる

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  • 愛だの恋だの

     きれいな女性が歩いていると、その辺にいる男どもはその女性を目で追っている。そして、「いい女やったねえ」などと言い合っている。  以前はぼくもそういう男どもの一人だった。 ところが・・・ -------------------- 若い頃はよく愛だの恋だのを、歌ったり詩にしたりしていたものだ。そうす... 続きをみる

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  • 私の才能は

    遊び好きなA子は思っている。 私の才能は群を抜いていて 誰よりも誰よりも多くの 男を手玉に取ることが出来る、と 女たらしのB男は思っている。 私の才能は群を抜いていて 誰よりも誰よりも多くの 女に愛されている、と 吝嗇家のC美は思っている。 私の才能は群を抜いていて 誰よりも誰よりも莫大な 資産家... 続きをみる

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  • 中学時代

    1、  ぼくの通った中学校は、火葬場のすぐそばにあった。  夏場は窓を全開にしていたため、授業中によく煙が教室に入ってきた。いつものことなので、ぼくたちは何も感じなかったが、転任してきた先生などは、 「おお、いい匂いがしよるのう」  などと強がりを言って気味の悪さをごまかしていた。  たしかに火葬... 続きをみる

  • 眼下の自分

    何をいったいしょぼくれているんだろう。 とくにこれといった事件はなかったのに。 心浮かないというか、楽しめないというか。 けっこう面白くない一日なんですよ。 とはいうものの本来の自分はそんな 眼下の自分を観て楽しんでいるのですけどね。 『ねえ、いったい何を悩んでいるんですか?』 眼下の自分にちょっ... 続きをみる

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  • 運命を語る

     趣味で姓名判断をやっている。そのことを聞きつけた人が時々、 「私の名前を見て下さい」と、ぼくのところにやってくる。 「子供の名前を付けて下さい」と言ってくる人もいる。中には 「離婚して自立したいのだけど、そういう名前はありませんか?」という人までやってくる。  ぼくは基本的に、名前を見ることを拒... 続きをみる

  • プチ戦争

     ここ数年この時期になると、乾燥肌に侵略されて悩んでいる。いつも痒くて痒くてたまらないのだ。あまりの痒さゆえ、ここやそこをしつこく掻いている。そのせいで白い粉をふいたり、血が滲んだりすることもある。  いつから痒くなったのかなんて、まったく覚えていない。気がついたらここやそこを掻いていて、そこで初... 続きをみる

  • 世の中通り

    世の中通りの往来が激しくて、 ぼくは道から外れることが出来ない。 わざとゆっくり歩く人がいたり、 なぜか慌てて走る人がいたり…。 そういう人たちに 両脇を固められているせいで、 ぼくはここから抜け出せない。 誰もが何ものにも執らわれることなく、 普通に歩いているとしたら、 きっとこういう状況になら... 続きをみる

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  • 空飛ぶ円盤

    1,  小5の3学期だった。  5時間目の授業中に、ぼくは隣の席のヤツとおしゃべりしていて、「二人とも廊下に立っとけ!」となったことがある。  3学期の廊下は寒い。さらに当時の校舎は木造だったので、窓から隙間風が入ってきて、その寒さに追い打ちをかける。その寒さを忘れるために、ぼくは一緒に立っている... 続きをみる

  • 静電気の人生

    ぼくたちは静電気の人生を パチパチ歩いているんだね どこかで拾った電気の種を ひそかに身中に貯め込んで 人に触れると火花を散らし 互いに痛みを与え合うんだ ぼくたちは静電気の人生を パチパチ生きているんだね

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  • 天神さまの細道

    1、  学生時代からずっと、毎年1月か2月のどちらかに太宰府天満宮に行っている。  目的は梅と酒で、ほころび始めた梅の花を愛でながら、茶屋で一杯やるのだ。ぼくにとって、これが年一度の贅沢で、そのために車ではなく電車で行く。途中、博多の街をブラブラするのも贅沢の一つだ。  今年はまだ行ってないが、梅... 続きをみる

  • 初恋

    いつのまにかの静けさがぼくに 淡い恋心を落としていった 思いもかけないことにように 君を好きになっていた こんな気持ちは初めてだった 不意に吹き狂う小嵐が ぼくを包み込むように 日々を攻めつけた  今想い起こしてみると  それももう古い昔話  今でも夢に出てくる、忘れたはずの  君の笑顔少しぼやけ... 続きをみる

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  • 人間は夏向きの動物である

     最近、野生動物の番組を見ることが多くなった。  この間は北海道の野生動物を追っていた。印象に残ったのは野うさぎだったが、彼らはいったいあの寒さをどう感じているのだろうか?あの体毛がどのくらい有効なのか、一度体験してみたいものである。  人間の場合、帽子などをかぶらなくても、頭はそれほど寒くないも... 続きをみる

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  • 三学期の妖怪

    三学期は早々と日が暮れる。 夕方になれば街は真っ暗で ついたりきえたりの街灯と つめたくさみしい風の音が 三学期の妖怪を連れてくる。 子供たちはすでに家に帰り 三学期の妖怪に怯えながら 真冬の宿題をこなしている。

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  • 八方塞がり

     初詣に行った時の話。  参拝の順番待ちをしていたら、後ろの方から、 「私は60歳の厄を超えたから、もう厄はないよ」という声が聞こえた。  それを聞いて、ぼくは教えてあげたかった。 「確かに厄は終わるけど、まだ八方塞がりというのが残ってるんですよ」と。  数年前の後厄が明けた年のこと、神社に初詣に... 続きをみる

  • ちょっとずつ

    ちょっとずつ やっていたことを ちょっとずつ やらなくなると ちょっとずつ 出来てきたことが ある日突然 出来なくなっている

  • バス旅を観て

    1,  この間の休み、数年前に録っていた「ローカル路線バス乗り継ぎの旅」の最終回(蛭子能収が出ていた最後の回)を観た。  あの時、蛭子さんは72歳だったらしい。それまでは歳のわりに健脚だなと思って観ていたのだが、その回はえらくきつそうだった。歳を取ると、皆そうなるのかなあ。  あの番組を観て、いつ... 続きをみる

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  • ジャージ上下

    このカッコウのまま外に出たら おっさん臭く思われるだろうな、 と思いながらもパジャマ代りの ジャージ上下でスーパーに行く。 実は秋から冬にかけて着る服は 通勤着以外それしか持ってない。 スーパーに行く程度でわざわざ それに着替えるのも馬鹿らしい。 生活の中にあるスーパーだから 生活感のある衣装がお... 続きをみる

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  • パイロットキャップ

     通勤途中、ぼくよりも10歳ほど年上の男性が、防寒帽(パイロットキャップ)をかぶって歩いていた。  パイロットキャップ、あれ暖かいんですよね。ぼくも今よりも寒かった小学生の頃に、あれをかぶって通学していたことがあるが、すごく暖かかったのを憶えている。きっと一番寒さを感じる耳を覆ってくれるのがいいの... 続きをみる

  • あぶりだし

    レモンの汁を絵筆に取って 「好き」という文字を書いてみる いつか文字はあぶり出されて あなたのもとへ駆けていく この気持ちあの気持ち あぶりあぶられ恋になる りんごの汁を絵筆に取って 「嫌い」という言葉を書いてみる いつか言葉はあぶり出されて あなたのもとへ飛んでいく あの気持ちその気持ち それで... 続きをみる

  • チンチン電車の夢

    1,  この街のチンチン電車が廃止されてから24年経つのだが、今でも時々チンチン電車の夢を見ることがある。  その内容のほとんどが、 『渋滞でバスがなかなか来ない。このままだと遅刻すると思い、電停まで走って行く』  というもので、あまり思い出したくないことばかりを再現してくれるのだ。  とはいえ夢... 続きをみる

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  • 世の中寒げに

    世の中寒げに息しておりまして 街の景色を濁しております。 少し白げな大気の中に 人の会話が見え隠れして 巷の噂になっております。 私めはまだ冬眠中でありまして そんな巷の噂なんて 関心のない日々でして 巣を出た折りに何しようかと この巣の中で思っております。

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  • ハイジとオンジ占い

     ぼくは毎朝嫁さんを、車で勤め先まで送っている。その道中での話。  家の近くにある公衆電話のボックス前に、時々立っている女性がいる。背が低く、ピンクの上着を羽織り、タバコを吸っている。年齢は五十代位だろうか。  何かを待っているように思える。が、素通りするので、その後がわからない。  ぼくたち夫婦... 続きをみる

  • 流れ星

    あの日流れ星に願ったことは 生涯持ち続けられる夢を授けてもらうこと あの日流れ星に誓ったことは 生涯その夢を追い続けていく粘りを持つこと あの日流れ星に願ったことは 生活の中に極上の酒を添えてもらうこと あの日流れ星に誓ったことは 極上を味わえるように味覚を鍛えること あの日流れ星に願ったことは ... 続きをみる

  • 今日の占い

    毎朝8時5分に家を出る私にとって 毎朝7時58分から始まる今日の占いは 気忙しくて、鬱陶しくて、気が重い。 これで最下位にでもなろうものなら それが一日の重しとなって 最悪な一日になり果てる。 だから耳を塞いで、歌などうたって 聞かないようにしているんだけど なぜか手の隙間から耳の中に入ってくる... 続きをみる

  • 鳥になりたい

    人間寝ることが大切だ。 疲れも取れるし、気力も湧いてくる。 とはいえ少しでも寝過ぎてしまうと 体は疲れるし、気力も湧いてこない。 さらにはデブになったりして 体のためにもよくはない。 かといって寝ないでいると 病気になったり、狂ったり 時には霊に取り憑かれたり、 事故に遭ったり、遭わせたり 事件を... 続きをみる

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  • 真夜中ピーンポーン

    『ある真夜中の話』 二月下旬のある真夜中の話だ。 まるで雪女が出てくるような 寂しい風音がして目が覚めた。 枕元に何かがいるように感じ その気配に怯えたり怖れたり 更に現実の不安まで加わって なかなか眠ることが出来ない。 眠れないが疲れに変った時だ。 耳元にか細い玄関チャイムの 音が届いた。「ピー... 続きをみる

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  • 先を急ごう

    何十年経っても埋まらない心は 本来仕組まれてないものだから いつまで待っても何をやっても 運に頼っても埋まらないのです。 そろそろ見切りをつけましょう。 そして本来を取り戻しましょう。 現世での時間は限られています。 執着は捨てて先を急ぎましょう。

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  • 日本人の顔

    1,  前にテレビで見たのだが、小笠原村に住む人たちは、ポリネシア人の子孫が多いのか、ハワイやトンガの人のように見えた。もし小笠原村というテロップが出てなかったら、ぼくは南洋の島の人の特集をやっていると思ったことだろう。  日本民族はいろんな所から流れてきた民族の結合だから、例えば欧米人系の顔もあ... 続きをみる

  • 言葉

    きみと話し合えていたころ その多くの言葉のどこかに 好きだという小さな小さな 言葉をひとつ加えていたら ぼくの人生は大きく大きく 変わっていたことだろうな

  • 自由

    70年頃に流行った言葉の一つが 「自由」だった。何でこの言葉が 流行ったのかは知らないが周りは 事あるごとに自由を主張していた。 深夜ラジオの影響もあって当時は 中学生だったぼくも時代に便乗し 何かにつけて「自由、自由、自由」 と連発して口にしていたのだった。 もちろんそこに思想などはなくて 自由... 続きをみる

  • 衝動

    駅前や公園で歌っている 兄ちゃんたちの ギターや楽器をとりあげて 歌ってみたい衝動に かられることがある。 特に曲にはこだわらないが 恋の歌なんかはうたわない。 出来たらぼくが若い頃 頭を殴りつけられたような 衝撃を受けた歌がいい。 力一杯歌っては通りを歩く ふぬけた世間の頭を 殴りつけてやるんだ。

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  • トイレのアレ

    一般的には何と言うんですかね、 デパートのトイレの手洗い場などにある 手を入れるとシューと風が吹いて乾かす アレですよ、アレ。実は、ぼくは アレをうまく使いきらんのです。 いちおう手を入れてシューシューと やってはみるんだけど、一度も 手が乾いたためしがない。 だいたいアレは温風が出る物でしょう?... 続きをみる

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  • よろめく

    『おさな妻』というドラマの中に 「二人はよろめいてるの」 というセリフがあった。 タイトルに反して 健全な青春ドラマだったのだが、 当時思春期の真っただ中にいたぼくは そのセリフ「よろめく」という言葉に 妙に艶かしさを感じて、 そのセリフを聞くたびに よろめいていたのだった。

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  • 予言

    若い頃からこういう文章を書いていたのだが 二十歳のある時期に書いたものの中に 未来を予言している文がいくつかある。 内容は実に身近なことが多く 叔母が離婚して戻って来るとか 福岡が水不足になるとかで、 特に人類が滅亡するなどといった 大それたことを予言しているわけではない。 その時は予言しているな... 続きをみる

  • 夜を夜に返してあげよう

    夜を夜に返してあげよう。 文明を象徴する明るさが、 未来の文明を担っていく 子供の夢を邪魔している。 夜を夜に返してあげよう。 夜を夜に返してあげよう。 恐怖を与えない明るさが 昔からの妖怪を滅ぼして、 新たな妖怪を生んでいる。 夜を夜に返してあげよう。 夜を夜に返してあげよう。 人類の便利な一日... 続きをみる

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  • 薬の話

     ぼくが現在飲んでいる薬は、血液がサラサラになるという薬で、三年前に脳梗塞で10日程入院した時に処方されたものだ。  入院当時には他にも降圧剤と尿酸値を下げる薬を処方されていたのだが、それは現在飲んでいない。  降圧剤は退院してから運動と水分補給を始めおかげで、血圧が下がったため、「もういりません... 続きをみる

  • 悲しきマッサージチェア

     昨日は休みだったのだが、何もやることがなかった。あまりに暇だったので、運動をした後に、嫁さんの部屋に置いてあるマッサージチェア(あんま椅子のことを今はそう呼ぶらしい)にかかった。それを使うのは今年初めて、というか半年ぶりだ。  そのマッサージチェアだが、5年程前に嫁さんの会社で従業員に斡旋してい... 続きをみる

  • 体裁

    過去をいろいろ顧みて 過去の体裁考える。 過去は過去で戻らない だけど体裁つけてみる 少しは今が軽くなる そんなそんな気がします。 今をいろいろ分析して 今の体裁考える。 今は瞬時に過ぎて行く だから体裁つけてみる すべては立ち位置のために そんなそんな気がします。 未来をいろいろ推測して 未来の... 続きをみる

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  • 「空を翔べ!」・・か

    『全日本剣道連盟居合道二段』  履歴書や申告書の特技の欄に、いつもぼくはこれを書き入れている。  知らない人のために言っておくと、居合道というのは居合切りを競うものではない。真剣や模擬刀を使った『型』の修行である。だから競技会や昇段試験などでは、その型の善し悪しを評価する。  その際一番重視される... 続きをみる

  • ショック

    転校した小学校の同級生から 声変わりしたおっさん声で 電話がかかった時の ショックをぼくは忘れない 二十歳の頃、久しぶりに 初恋の人と会った時に その人が孕んでいた ショックをぼくは忘れない 高校の同窓会名簿 親しかった友人の欄に 物故と書かれていた時の ショックをぼくは忘れない 若い頃に好きだっ... 続きをみる

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  • 三億円の夢

    『〇〇』をするとお金が貰えるという夢を見た。  金額は人それぞれ違っていて、ぼくの場合はその金額が三億円になるらしい。  その『〇〇』というのが、とても簡単なことで、 「本当にそれをするだけで、三億円もらえるんですか?」と、興奮したぼくは大声で尋ねた。  それを教えてくれた人は、ぼくの問いかけに静... 続きをみる

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  • 会釈の人

    その人が何を求めているのか 充分すぎるほどわかっている。 だけどそれにこたえる人生を 歩もうなどと思ってはいない。 その時はいいかもしれないが あとが色々と面倒で嫌なんだ。 相手が自分の価値を押しつけ ぼくを染めようとしてきても、 噛み合わない話をしたりして その人の欲求を反らしている。 相手のほ... 続きをみる

  • タイムマシンが出来たら

     もしタイムマシンが出来たら、きっと利用するだろう。それはぼくの長年の夢だったのだ。  ただ、それに関して、ずっと昔から不安に思っていることがある。それはタイムマシンを使ったら、過去にしろ未来にしろ、もちろん今いる場所に移動すると思う。そうなった場合、移動した時代のその場所が車道になっていたとした... 続きをみる

  • 答はきっとあるはずだ

    これがあったら 幸せな人生が約束される という宝物って いったい何なのだろう これだけあったら 劇的に人生が変わる という金額って いったいいくらだろう これを唱えたら どんな願いでも叶う という呪文って いったいどんな言葉だろう これを飲んだら いつまでも長生き出来る という長寿の薬って いった... 続きをみる

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  • 勘違い

    高校時代のことだった。 ある日の休み時間に、後ろから 何か視線のようなものを感じて 振り返ってみた。するとそこには 当時ぼくが好意を抱いていた人がいて ジッとぼくを見つめているではないか。 「えっ、あいつ、まさか、おれのこと・・」 そのことがきっかけで、ぼくの好意は 恋心へと変わり、その後何年間... 続きをみる

  • 人生はこれからだ

    学生時代のぼくは実にのんびりした性格で 物事を先走って考えるような、 そんな面倒なことはしなかった。 だから心楽しく日々を過ごすことができたのだ。 ところが社会に出てからのぼくは、 何か事が起きた時、何か行動を起こす時、 なぜか最悪の事態を考えるようになった。 考えるだけならよかったが、 その起... 続きをみる

  • 国語の話

    1,カタカナ語  昔働いていた会社は、わりと古い体質で、会話も古い商売用語で成り立っていた。ところが、新人類という言葉が流行りだした頃からだったか、急に社内でカタカナ語がまかり通るようになった。  特に本社から若い人がやってきて、新しいシステムの説明をする時などは、そのほとんどがカタカナ語で、すで... 続きをみる