夢のいたずら

若い頃に描いた夢が、このブログに連れてきてくれました。人生まだまだこれからです。詩とエッセイを中心に書いています。

♪ためいき

ためいき

さりげないためいきやめて
今日から真面目にやっていくんだ
昨日吐いたあの言葉に
嘘や偽りはないんだから


そしていつか見返してやるんだ
あいつも、あいつも、みんなまとめて
あの日のぼくは正しかったんだと
それがぼくの人生だったと


 もう振り返らない 風は追い風だ
 尽きることはない
 もしもつまずくことがあったとしても
 明日のための布石なんだ


疲れたふりなんかやめて
今日から素直に生きていくんだ
ほら明日が笑っているよ
その日の自分が手招きしている


 もう振り返らない 風は追い風だ
 尽きることはない
 もしもつまずくことがあったとしても
 明日のための布石なんだ


さりげないためいきやめて
今日から真面目にやっていくんだ
昨日吐いたあの言葉に
嘘や偽りはないんだから




1,
 48歳の時、ぼくの所属していた部署が閉鎖になった。ぼくは専門職で雇われていたため、つぶしが効かないと判断され、リストラの対象となり、そのまま会社を退職することになった。
 それからおよそ一年間、表向きには失業保険をもらいながら、ハローワーク通いをやっていたのだが、その裏では充分に時間が取れるので、『こんなチャンスはない』と思って、エッセイを書いたり、詩を作ったり、歌を作ったりしていたのだった。仕事のない不安や焦りなど一切なく、前向きに生きていたのだった。


2,
 会社を辞める前に、会社側はぼくを自主退職させようとして、色々な工作を仕掛けてきました。この歌は、その時の憤りを詩にして曲を付けたものです。
 この歌を書いてから後は、「所詮その程度の会社だったんだ。辞めて正解だった」と思うようになり、不思議と気持ちも安定し、前述の通り前向きになることが出来たのでした。


3,
 詩の中の「布石」ですが、何も言葉が思い浮かばなかったので、『あしたのジョー』のセリフに出てくる言葉を使わせてもらいました。

寂しい駅前通り

 駅前商店街が駄目になった原因の一つに、車社会の到来が読めなかったということがある。
 特急の停まるJRの駅があり、そこに隣接する大きなバスセンターがあり、その中には私鉄の始発駅がある。しかも人口は多い。
 ということで、駅前で商売する人は、永遠に繁栄が続くものだと思っていた。


 ところが車社会の到来と共に、徐々に人は減っていった。所狭しと店を建てていたので、駐車場のスペースがなかったのだ。
 商店街と行政が協力して、近くに大きな駐車場を作れば、客離れはなんとかなったかもしれない。しかし、彼らはそれをやらなかった。


 そうこうしているうちに、郊外に大型ショッピングセンターが次々と出店した。駐車場は広く、さらに無料ときている。取り扱い商品は、駅前の商店街とほとんど変わらない。これを車社会の人間が逃すはずがない。


 それと同時にやってきたのが、百貨店や大型量販店の閉店の嵐。この街では、短期間に百貨店が2店、大型量販店が3店、閉店した。その集客力で恩恵を受けていた地元の商店も徐々に閉店に追いやられ、かくして駅前商店街はシャッター通りへと成り下がったのだった。
 毎日お祭り時のように賑わっていた人通りも、すっかり減ってしまい、往時を知っているぼくたち世代の人間は、いつも寂しい思いをしている。

人間関係

今日会った彼女とは、行きつけの
飲み屋が同じというくらいの仲で
飲み屋が同じというだけで話が盛り上がった。
とはいえ店で会ったことはない。


昨日会った彼とは、共通の
知り合いがいるくらいの仲で
いつも挨拶代わりに共通の知人の話題が出る。
とはいえ三人揃って会ったことはない。


一昨日会った知人とは、よく行く
本屋が同じというくらいの仲で
どんな本を読んでいるのかというのが話題になる。
とはいえ本屋で会ったことはない。


いつも来ているバイト男子は、ぼくと
彼の父親の年が同じというくらいの仲で
その名前を見て「同級生かも」と思っている。
とはいえ確認したことはない。


まず生活の狭間にそういう人たちがいて
その土台に家族、親戚、隣近所様や
同級生、先輩、後輩、職場の同僚などがいて
ぼくの人間関係は出来上がっている。

二人はよろめいているの

中学の頃に見た『おさな妻』というドラマの中に

「二人はよろめいてるの」というセリフがあった。

タイトルに反して健全な青春ドラマだったのだが

当時思春期の真っただ中にいたぼくはそのセリフ

「よろめく」という言葉に妙に艶かしさを感じて

そのセリフを聞くたびによろめいていたのだった。

卵割れちゃった

スーパーなどで買い物して
帰ってきてからいつも困るのが
玄関での卵割れだ。
これがけっこう事件なのだ。


せっかくそこまで慎重に
慎重に運んできたのに
玄関を開けた途端に気が抜けて
つい乱雑に置いてしまうのだ。


中身が溢れてしまうと
他の荷物や床についてしまい
乾くまではぬるぬるするし
乾いたあとはこびりつくし。


なーんてことにならないように
気を抜かず荷物を食卓の上に
置こうとしたら角っこにカチッ
「あーあ、卵割れちゃった」