夢のいたずら

若い頃に描いた夢が、このブログに連れてきてくれました。人生まだまだこれからです。詩とエッセイを中心に書いています。

ハイジとオンジ占い

 ぼくは毎朝嫁さんを、車で勤め先まで送っている。その道中での話。
 家の近くにある公衆電話のボックス前に、時々立っている女性がいる。背が低く、ピンクの上着を羽織り、タバコを吸っている。年齢は五十代位だろうか。
 何かを待っているように思える。が、素通りするので、その後がわからない。
 ぼくたち夫婦は彼女のことを、その風貌から『ハイジ』と呼んでいる。


 そこから10キロほど離れた町に、ちょっとした商店街があるのだが、その角に時々立っている男性がいる。髭面で、ダブダブのジーンズを履き、周りをキョロキョロ見回している。年齢は七十代位だろうか。
 こちらも何かを待っているように思える。が、素通りするので、その後がわからない。
 ぼくたち夫婦は彼のことを、その風貌から『オンジ』と呼んでいる。


 何でこんなことを書いたのかというと、この二人を見かけた時はとても良い日で、どちらか一人を見かけなかった時はちょっと良い日で、どちらも見かけなかった時は良くもなく悪くもない日になるのだ。
 つまりぼくたち夫婦は、ハイジとオンジでその日の占いをやっているやっているわけだ。


 今日はハイジだけを見かけたので、少しだけ良いことがありました。

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