夢のいたずら

若い頃に描いた夢が、このブログに連れてきてくれました。人生まだまだこれからです。詩とエッセイを中心に書いています。

その時間を通り過ぎる

ダラダラと歩道を歩いていると
顔見知りのじいさんが向こう側にいた。
声をかけられると話が長くなる。
幸い相手は気づいてないみたいだから
ぼくは手に持ったスマホに目やり
さも急いでいるふりをしながら
サッサとその時間を通り過ぎた。


再びダラダラ歩いていると
学校帰りの小学生に出くわした。
今時のガキは知らない大人が
そこを歩いているだけで
警察に通報するらしい。そうなると
面倒なので彼らとの距離を置いて
ぼくはその時間を通り過ぎた。


今度はおばさんが歩いてきた。
さて何歳くらいなんだろう。
おそらくはぼくより年下なのだろう。
けっこう好みの顔をしている。
いかん、このままだといい年をした
恋に落ちるかもしれない。ぼくは
トコトコとその時間を通り過ぎた。

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