夢のいたずら

若い頃に描いた夢が、このブログに連れてきてくれました。人生まだまだこれからです。詩とエッセイを中心に書いています。

のどが渇く

こんなにのどが渇くのは

空気の乾きか病気のせいか。

水を飲めば渇きも癒えるが

すぐまた渇きがやってくる。

四月中旬の気候だというのに

何でこんなに渇くのか。


こんなにのどが渇くのは

四半世紀も前に熱中症で

病院に担ぎ込まれた時以来だ。

真夏の暑い一日だった。

熱風が体を包んでは

日差しが頭を突いてきた。


あの日ののどの渇きを

懸命に看病してくれたのが

今の嫁さんだった。

それが縁でぼくたちは

結婚に到ったのだった。

何が幸いするかわからない。


高校生の頃、学校帰りに

お好み焼きを食べに行き

えらくのどが渇くので

何杯も水のおかわりを頼んだら

「糖尿じゃないんかね」

と言われたことを思い出す。


それ以来、のどが渇くたびに

ぼくは糖尿の心配をする。

こんなにのどが渇くのは

空気の乾きじゃなかったら

糖尿の疑いがあるんだろうか

いやいや、そうは思うまい。


こんなにのどが渇くのは

空気の乾きであってほしい。

そうであってと神に祈り

こんなにのどが渇くのは

病気のせいでは決してない。

そうであってと仏に祈る。

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