眠たい話
若い頃は早く起きるのが嫌だった。睡眠を削られることで、損したような気がしていたのだ。それが重なって、いつの間にか朝が弱いと思っている自分が出来上がった。
そのせいで休みの日には、一日中寝ていることもしばしばあった。若い頃の思い出がはっきりしないのは、きっとそういったことと関係があるのだろう。
年を重ねた現在はというと、過去のことなんてなかったと思うほど、朝は苦もなくサッサと目が覚めてしまう。頭のほうもスッキリしていて、「早起きっていいな」とさえ思っている。
ところがそこに一つの問題があって、朝はすごく調子いいんだけど、昼はすごく眠い。
時には昼を待たず、たとえば会社に着いたとたんに眠たくなることだってある。その時は起きているふりをするのが大変だ。
だから昼休みは寝る時間と決めている。食事もそこそこにとにかく寝る。それでも眠気の取れない場合は、人の目を盗んで、片目ずつ寝ることにしている。