夢のいたずら

若い頃に描いた夢が、このブログに連れてきてくれました。人生まだまだこれからです。詩とエッセイを中心に書いています。

河川敷の道

この道は昔どんな道だったんだろう。
舗装された河川敷の道を見てそう思う。
おそらくは丈の長い草がぼうぼう生えて
道はぬかるんでいたのではないだろうか。
時折におってくる水浸しの土のにおいや
アスファルトの隙間から顔を出す雑草が
ぼくにそれを教えてくれる。


雨が降るとぬかるみはさらにひどくなり
無数のブヨや蚊が頭の上を飛び交い
異常に伸びた葦や茅の葉が身を切り
さらによどんだ川の水が悪臭を放つので
きっと犬さえも歩かなかったのではないか。
捨てられた子猫たちも嫌だったに違いない。
この辺り、昔はどんなだったんだろう。
舗装された河川敷の道を見てそう思う。

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