夢のいたずら

若い頃に描いた夢が、このブログに連れてきてくれました。人生まだまだこれからです。詩とエッセイを中心に書いています。

薄気味悪い写真

 隣の区にある貯水池の畔に、かつて某大手企業の保養所があった。小学3年の夏休みに、親戚一同が集まり、そこで宴会をしたことがある。


 宴もたけなわ、名古屋から来ていた叔父が、自慢のカメラを取り出して、写真を写しだした。その時の写真は今でも残っている。もちろん50年以上も前のことだから、カラー写真ではない。全部白黒写真である。


 その中に、一枚だけ変な写真があるのに気がついた。伯父と伯母とぼくの3人で横並びになって写っている写真だ。
 ありきたりの写真なのだが、何とその写真、ぼくたちの下半身が透き通っているのだ。周りには光が飛び散り、しっかりと心霊写真の様相を呈している。
 後日ぼくたちに、霊障が起きたということはなかったので、ただの撮影ミスだということにしておいた。


 さて、その写真、いつかブログに貼り付けようと、机の引き出しの中に入れていたのだが、そこにあったのはまったく違う写真だった。
 入れたのは例の写真一枚だけだ。入れた時の記憶もちゃんと残っている。決して写真を間違えたわけではない。

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