夢のいたずら

若い頃に描いた夢が、このブログに連れてきてくれました。人生まだまだこれからです。詩とエッセイを中心に書いています。

新学期(前編)

2002年4月4日の日記です。


1,

 小学生の頃、この時期の一番の関心事といえば、なんと言ってもクラス替えだった。ぼくたちの学校は、2年単位でクラス替えをやっていたので、その先2年間の運命が始業式に決まったのである。


「こいつと一緒のクラスにクラスになりたい」と思う奴と一緒のクラスになれたら2年間は天国だし、「こいつとは、絶対一緒になりたくない」と思う奴と一緒のクラスになったら2年間は地獄になるのだ。


 幸いなことに、ぼくは「こいつとは、絶対一緒になりたくない」と思った奴とは、一緒のクラスになったことはない。おかげで、小学校の6年間は楽しい学校生活を送ることができた。


2,

 中学時代は、クラス替えのことがあまり気にならなかった。それは、小学時代とメンバーがほとんど変わっていないからだった。同じ学校に6年間もいれば、一緒のクラスになったことのない奴でも、だいたい気心が知れてくるものだ。

 そこには、誰と一緒のクラスになっても同じこと、という諦めもあった。また、クラスの環境は自分たちで作っていくものだ、という意識が芽生えてきたこともあったのだと思う。


 まあ、あまり面白くない中学のクラス替えだったが、新学期の楽しみがなかったわけではない。それは転校生である。

 ぼくたちの学校は、転校生をいじめるような風潮はなく、いつも好奇心で接していた。

 もし、その転校生の成績がよかったりすると、その好奇心は尊敬へと変わっていく。その次の学期には、その人は必ず学級委員になっていた。

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