星のきれいな季節
四月頃の装いで
家の近くをぶらついていたのだが
あまり寒いとは感じなかった。
今後ひと月ふた月の間に
こういう暖かい日がやってきて
またしても寒い日がやってきて
そうこうやっているうちに
節句が過ぎて、彼岸も過ぎて
桜の花が咲き乱れて春本番。
俗に言う「いい季節」となるわけだ。
とはいえ、ぼくは今の季節の方が好きだ。
なぜなら夜空が高く澄みきって
星がきれいに見えるからだ。
三十年ほど前に、九重で流れ星を見たのも
ちょうどこの季節だった。
実はその日、流れ星にした願いごとが
そのまま今の人生に繋がっている。
まだまだ実現の途中であり
決して楽観してはいないが、
願いごとを追いながらも
足が地に着いてきている。
「現状のままでいいのか」
と悩むこともあるが、結果的には
いつも「それでよかったんだ」となる。
ということなので、あの日の願いごとは
きっと実現するのだろう。