夢のいたずら

若い頃に描いた夢が、このブログに連れてきてくれました。人生まだまだこれからです。詩とエッセイを中心に書いています。

この町

あの日は雨が降っていた。

字足らずのスーツを着て

字余りのコートを羽織って

ぼくはこの町を出たんだ。

この町の何もかもが古く思え

見知らぬ新しい町を求めて

ぼくはあの日旅立ったんだ。


数年してぼくはわかった。

町に新しいも古いもないってね。

決して古くなかったんだ。

ただ自分の中にあるこの町が

古く存在していただけなんだ。

だからぼくはこの町に戻ってきた。

そして今もこの町に住んでいる。

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