夢のいたずら

若い頃に描いた夢が、このブログに連れてきてくれました。人生まだまだこれからです。詩とエッセイを中心に書いています。

ぼくは前世

ぼくは前世、

どこの国の人間だったのかを知らない。

時折古い日本の街並みが夢に出てくるし、

思い入れのある場所に来世は生まれると言うし、

おそらくは日本人ではなかったかと思っている。


ぼくは現世、

人に誇れるような生き方もしてないし、

人に影響を与えるような人間でもないし、

どちらかというと中流以下の人間だし、

前世もきっとそんな人生を歩んでいたのだと思う。


ぼくは前世、

どんな人の子として生またのかを、

どんな配偶者と暮らしていたのかを、

どんな人たちに囲まれて生きていたのかを、

これっぽっちも憶えていない。


ぼくはだから、

初めて会った時に親しみを感じる人を、

気がついたときに好きになっている人を、

出会う前に予感を感じる人を、

前世を共に生きてきた人だと思っている。

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