夢のいたずら

若い頃に描いた夢が、このブログに連れてきてくれました。人生まだまだこれからです。詩とエッセイを中心に書いています。

死に風

 先週、前にいっしょに働いたことのある方の、お母さんが亡くなった。ということで、その日お通夜に行ってきた。
 今日の夕方、うちのパートさんのお父さんが亡くなったという連絡が入った。そのため、明日はお通夜に行かなければならない。
 そういえば、午前中には本社の人のお父さんが亡くなったとの訃報が入っていた。


 このところ、不幸ごとが続いている。その3件とも、ぼくの知っている人の親御さんである。おそらく偶然だろう。


 しかし、偶然ではないと唱える人もいる。
 前に、葬儀社の人からこういう話を聞いたことがある。例えばAという場所とBという場所で、それぞれ人が亡くなったとする。すると不思議なことに、次に亡くなる人は、AB線上もしくはその延長線上から出るらしい。その線上には、死に風が吹いているのだという。


 前の会社にいた頃、ある時期、部下たちの親が次から次に亡くなったことがある。あまりに立て続けなので、そのことを気味悪がった上司がぼくに、
「しんた、お前の部署は祟られてるんじゃないか。なんなら、お祓いしたらどうか」と言ったくらいだ。
 ぼくは、「そんなの偶然でしょう」と言っておいたが、実際ぼくも気味が悪かった。


 葬儀社の人の話を聞いたのは、それからずっと後のことだが、それを聞いて、ようやくその時期の不幸続きに合点がいった。
 それらの不幸ごとが、地理的線上にあったのかどうかは確かめてはいない。が、同じ部署という線上にあったのは確かである。
 おそらく、その時期、ぼくの部署には死に風が吹いていたのだろう。  (2002年8月24日の日記)

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