夢のいたずら

若い頃に描いた夢が、このブログに連れてきてくれました。人生まだまだこれからです。詩とエッセイを中心に書いています。

コカコーラの思い出

1,
 小学校に通っていた頃は、買い食いを禁止されていたので、学校帰りに文具以外の物を買うという行為はあまりやった覚えがない。告げ口をする奴が多かったので控えていたのだと思う。


 中学に入ると、学校ではそういう細かいことを言わなかったので、毎日のように買い食いをやっていた。その中でも一番想い出深いのがコカコーラだ。


 当時(1970年)、いくらだったのかは忘れたが、学校帰りに駄菓子屋によってコーラを飲んでいた。今のように缶に入っているやつではなく、びん入りだった。
 その店にはペプシコーラや7UPなども置いていたのだが、コカコーラにこだわったのには理由があった。それは、キャッシュバックをやっていたからだった。


 王冠の裏をめくり、「○○円」という文字が出ると、その金額をその場でもらえるのだ。最高額がいくらだったのかは忘れたが、お小遣いの少なかった時代、これはありがたかった。
 王冠の裏は、最初千枚通しなどでめくっていたが、「目を突いた」などの事故が相次いだため、簡単にめくれるように切れ目が入った。
 ぼくは当時、このキャッシュバックの荒稼ぎをやっていた。二日に一度は当たっていたような記憶があるのだ。三度ほど最高額が当たったことがあるし、少額は何度でも当たっていた。
 どのくらいの期間このキャンペーンをやっていたのかは忘れたが、あまりに好評だったため、キャンペーンが終わった後も、何度かこの手のキャンペーンをやっていた。


2,
 数年後、キャッシュバックも飽きたのか、ぼくが高校2年の頃(1974年)、コカコーラのキャンペーンは「ヨーヨー」などのグッズが当たるものに変わった。


 この「ヨーヨー」がまた大ブームを起こした。各地でヨーヨーコンテストなども行われていたようだ。しかし、ぼくはヨーヨーが下手だったので、わざわざ「ヨーヨー」をもらうためにコーラを飲むようなことはしなかった。
 というより、その頃にはすでにコカコーラに飽きてしまっていた、といったほうが正しいだろう。とにかく、「中学時代にコカコーラを一生分飲んだ」と言っても過言ではないくらい飲みまくったからだ。


3,
 それにしても最近のコカコーラは甘くなった。炭酸も以前に比べると、減ったような気がする。昔は「ゲップ」をすると涙が出たものだった。缶入りというのも味気ない。
 ビールにしてもそうだが、やはり王道は「びん入り」なのだろう。

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