夢のいたずら

若い頃に描いた夢が、このブログに連れてきてくれました。人生まだまだこれからです。詩とエッセイを中心に書いています。

もう一つの家族

ぼくら家族が住むこの家には
もう一つの家族が住んでいる。
彼らは老若や男女の区別なく
酷く好戦的で無慈悲で野蛮で
ぼくらの姿を見つけるや否や
きゃーきゃーと奇声を上げて
はきもの片手に襲ってきたり
猛毒の霧をふりかけてきたり
時に凍死させようと試みたり
こちらの息の根を止めるまで
その手をゆるめず攻めてくる。


例えその場で取り逃がしても
通り道に罠を仕掛けてみたり
毒煙を撒いて住めなくしたり
手を替え品を替え攻めてくる。
世間に迷惑がかからぬように
人目を避けながら生きている
大人しいぼくらを滅ぼそうと
しつこくしつこく攻めてくる。
ぼくら家族が住むこの家には
酷く好戦的で無慈悲で野蛮な
もう一つの家族が住んでいる。

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