夢のいたずら

若い頃に描いた夢が、このブログに連れてきてくれました。人生まだまだこれからです。詩とエッセイを中心に書いています。

浪人時代

退屈さがしみてくると
また悪魔たちがやってくる
昼夜かまわず生ぬるい風が
声を上げながら吹きすさぶ


―いやいや将来が楽しみなお子さんですぁ
 これから渡る社会という荒波を前にして
 お子さんは動かずして戦略を練ってらっしゃる
 なかなかの大物じゃないですか、おかあさん


―いやいやそうじゃないんです
 この子は自分に負けているんです
 どうしようもない弱虫なんです
 そんなことを言って甘やかさないでください


涙まじりに言っていた
母の横顔が切なくて
いつまでもこれでいいんだろうかと
自分自身が情けなくなった


それでも一歩が踏み出せずに
ぼくは悪魔の日々を繰り返す
このまま人生が途切れてしまうんじゃないかと
心の中でふるえながら

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