夢のいたずら

若い頃に描いた夢が、このブログに連れてきてくれました。人生まだまだこれからです。詩とエッセイを中心に書いています。

寝不足とラジオと(中高時代編)

1,
 ここ数日、早く寝ている。最近は夜中に見たいテレビ番組も減ってきたし、見たい番組があっても録画して後で見ればいいから、とにかく疲れを癒やそうと、早い時間に布団に潜り込んでいるわけだ。
 おかげで寝起きはいいし、体調もいいようだ。この調子でいけば、長年の寝不足疲れが取れるかもしれない。そうなると、健康診断でとやかく言われることはなくなるだろう。ぜひ早寝の癖を付けていくようにしたい。


2,
 ぼくの寝不足人生は中学時代に始まった。ラジオで『オールナイトニッポン』を聴くようになってからだ。毎日毎日2時3時に寝るのが常だった。


 日によっては朝5時まで聴いていることもあった。そんな日は、『オールナイトニッポン』が終わると、
「ケービースィー(KBC)、ケービースィー、こちらは九州朝日放送です」
 というアナウンスのあとの『朝の小鳥』という番組が始まってから、ぼくは床に就いていた。7時半に起こされ、学校に行く準備をし、8時半に『ピンポンパン』を見終わってから、ダッシュで学校に向かう。5時まで起きていた日は、決まって授業中に居眠りしていた。


3,
 当時はまだワイドFMなどなかったので、AMの放送局はそのままAMバンドで聴くしかなく、夜中になると海の近いわが地域は、変な放送が混じって聞こえていた。これが実に酷く、地元の放送よりも、海外の放送の音が大きかった。
 これは以前ブログに書いたものだが、


ピチッ、ガーーーーーーガーー
ガーピッ、ピッ、ビッ、ビュー
ピー、ユーー、ギュー、ガーー
・・ちら・ペッキン放送局で・
・・国の偉大な指導・・・毛沢
ツ-同志ツーツツー、ゥワーー
ガーーーー、ギーーー・・ニダ
ボ、ボ、ビー、♪~ニダー~♪
@#X+◎♭・・建省では農・
・・・ガーーー♪~サラミ~♪
ギュー、ガー、ジー、ビーーー
♪・バーヤング、パヤパヤ~♪
ピー、ユーー、ギュー、ガーー
♪・知らないま・・ァウ、ウァ
ウァウ、ウァウ、ウァー、オー
ルナイトのK・・ニダー、アー
・・ソントン・、フィガロフィ
ニダ・・ニダ・・ピュー、ガー


 毎日こんな状態で深夜放送を聴いていた。当時の洋楽の情報も、この状態から仕入れていたため、アーティスト名や曲名がよく聴き取れず、よく友だちに、「そんなアーティスト聞いたことない」とか、「そんな歌あったかなあ」とか言われていたものだった。


4,
 FM放送を聴きだしたのは高校からで、お気に入りのテレビ番組がない日は、当時FM福岡でやっていた『FMバラエティ』から『JET STREAM』まで聴いていた。とにかく音がよく、海外の放送も入らないので、中学時代のようにアティスト名や曲名を間違えることはなくなった。ぼくがボブ・ディランを知ったのもFMの番組だった。


5,
  高校時代も、AM放送の受信の悪さは相変わらずだった。そんな中でも『オールナイトニッポン』の吉田拓郎の日は聴いていた。


 憶えているのは高三の時、75年8月の吉田拓郎の日だ。その直前に拓郎が静岡のつま恋でコンサートをやったため声が出ず、泉谷しげるが出てサポートしていた。その日、ぼくは高二の時の同級生と皿倉山でキャンプに行っていた。家と比べると比較にならないくらい放送状況がよく、難なく聴くことが出来たのだ。


 この放送を聴きながら誰かが、
「Uちゃん、このコンサートのチケットを手に入れたんだけど、結局行かんかったみたい」
 と言った。実はこのコンサートは曰く付きのコンサートだった。夜通しやることになっていたので、県の教育委員会から「行ってはいけない」というお達しが出ていたのだ。その話をしながら、ぼくたちは「飲んではいけない」お酒を飲んでいた。

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