夢のいたずら

若い頃に描いた夢が、このブログに連れてきてくれました。人生まだまだこれからです。詩とエッセイを中心に書いています。

朝の吟遊詩人たち

始発バスも来ない時間から、

窓の外にある公園に、ぞろぞろ

吟遊詩人たちが集まってくる。

彼らは大声を張り上げながら、

その存在を主張する。


疲れ果てた人の耳には、

季節と自然に調和した

心地よい音楽に聞こえるも、

這い出たばかりの虫たちには、

死神の雄叫びに聞こえている。


彼らの歌に興奮したのか、

花はつぼみを膨らます。

春に目覚めた樹木たちは、

彼らの声に呼吸を合わせ

新生の時を待っている。


車の音にかき消されるまで、

窓の外にある公園で、

詩人はライブを繰り返す。

彼らは大声を張り上げながら、

聴衆者たちをも刺激する。

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