夢のいたずら

若い頃に描いた夢が、このブログに連れてきてくれました。人生まだまだこれからです。詩とエッセイを中心に書いています。

眠ることが救い

 家に帰ってからずっと眠っていた。別に体の具合が悪いわけではない。どちらかというと健康である。
 『健康だけど』眠たくて眠たくて、いやそうじゃない、『健康だから』眠たくて眠たくて、だ。眠たいのは健全な証拠なのだ。


 以前瞑想をやっている人に聞いたのだが、瞑想をやっていて眠たくなったら素直に眠ったらいいのだという。そういう時はあちらの人が、「眠りなさい」と言っているのだそうだ。
「こういう時に眠るなんて、何と自分は弱い人間なんだ」と思い、妙に意地を張って眠りと闘ったりすると、あちらからの情報が入らなくなるらしい。


 そういえば、ぼくは昔ウツ状態に陥り、二ヶ月近く苦しんだことがある。苦しみ苦しみ苦しんだあげく、最終的に藁をもすがる思いで観音さんに助けを求めることになった。
 その最初の観音さんの救いの手が、ぼくに眠気を与えることだった。それをぼくは「とにかく眠りなさい」という意味だと受け取り、しばらくそこで眠ったのだった。おかげで気分がすっきりしたのを憶えている。
 それから霊験あらたかな延命十句観音経に出会い、数日後完璧にウツから脱出できたのだった。


 つまり何が言いたいのかというと、眠気が差した時は眠ることが救いだということだ。

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