夢のいたずら

若い頃に描いた夢が、このブログに連れてきてくれました。人生まだまだこれからです。詩とエッセイを中心に書いています。

独演会

かれこれ一時間以上になるだろう

家の前にある公園で一羽の野鳥が

大きな声を張り上げて鳴いている。

この時期まだ鳴き慣れてないのか

抑揚はときおり単調になっていき

音程はそのつど微妙にずれていく。


何小節かを一呼吸で歌い上げては

ブレスしてブレスしてブレスして

また何小節かを一呼吸で歌うのだ。

その小節も短かったり長かったり

つねに一定だというわけではない。

もしかしたら鳥の世界では、彼は

音痴な部類に入るのかもしれない。


しかし、とにかく力を振り絞って

更には思いの丈を鳴き声に込めて

必死に歌っているように聞こえる。

自分の縄張りを主張しているのか

それとも異性をさそっているのか

はたまた哲学をかたっているのか

きっと何かを訴えているのだろう。

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