夢のいたずら

若い頃に描いた夢が、このブログに連れてきてくれました。人生まだまだこれからです。詩とエッセイを中心に書いています。

春一番

1,『二月にコロコロ』


 二月にコロコロ
 風が吹き
 一心不乱に
 風が吹き
 寒さをコロコロ
 吹き飛ばし
 一応冬は終わります
 日本人はこの風を
 春一番と呼んでます
 春一番と呼んでます
 そして明日を歌います
 そして笑いが戻ります (2014年2月作)



2,『春一番歌った空に』


 暖かな日差しの中に
 風を乗せてさあ歌おう
 そんな時だってあったんだよと
 悔いにも似せた思いも乗せて


 吹きすぎる風はいつもそう
 喜びや悲しみを運ぶ
 そんなふうにまた新しい風は
 新しい思い出を運ぶ


  春一番歌った空に君はいない
  だけどもしもそこに君がいたら
  ぼくはもう春をも飛ばしただろう
  これからに夢もなかっただろう


 忘れ去ったひとつの日に日に
 ぼくは風に乗って歌おう
 もうその頃なんてないんだけれど
 もうその心なんてないんだけれど (1979年2月作)



3,『春いちばん』


 あまりに暑くて
 目が醒めてしまった
 先ほどの雨が
 今はやんでいる
 風も収まったようだ
 二月後半
 今日はストーブがいらない
 さて、どうやって眠ろうかと
 悩んではいるのだが
 さて、何をやろうかと
 考えてもいる (2008年2月作)



4,『春一番』


 春風がまわりの冬を追い払うとき
 誰かがささやく、どこに行くの冬は
 あなたのいないところに
 春一番、ほらもう冬を忘れてる (1975年2月作)

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