夢のいたずら

若い頃に描いた夢が、このブログに連れてきてくれました。人生まだまだこれからです。詩とエッセイを中心に書いています。

バナナランド

ぼくは毎日、弁当と一緒に

バナナを持っていっている。

休日にスーパーに行っては

数本買い込み、その保存を

それほど日の射し込まない

北寄りの部屋でやっている。


さて、毎日バナナを弁当と

一緒に持っていっているが

週のうち何日かは忙しくて

昼食をとれないことがある。

そんな日は手をつけないで

そのまま家に持帰っている。


食べなかったバナナは再び

日の射し込まない北寄りの

部屋に持込んで保存しては

翌日それをまた持っていく。

だが、翌日も食べられない

ということがしょっ中ある。


弁当と部屋の往復のたびに

段々バナナは黒ずんでいく。

仕方なく捨てようとすると

バナナジュースにするから

そのままそこに置いといて

とうちの嫁さんが言うので

黒ずんだバナナはそのまま

そこに置かれることになる。


嫁さんはそう言ったものの

バナナジュースをなかなか

作ろうとしない。おかげで

日の射し込まない部屋には

放置したままの黒バナナと

新しく買った黄色バナナが

蒸れたにおいを放っていて、

今ぼくの家はちょっとした

バナナランドと化している。

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